グレーっぽい

双極性障害&Aセク人間が、つれづれと。

容疑者xの献身

ゴシック体だと、エックスは小文字の方が似合う

 

※100万回言われてるけど、堤真一が凄かった

※100万回語られてるけど、石神について語りたい

※以下ネタバレ含みます

※あくまで個人の感想です

※福山かっこよかったです

※基本敬称略です

※今ならアマプラで「真夏の方程式」も見れます

※「沈黙のパレード」は映画館に行きます

 

 

 

 

 

 

精一杯の愛情と感謝を示す方法と瞬間が、あの時しかなかった

それを最後に突き返された絶望は、彼を発狂させた

あの慟哭は忘れらんないな

石神は死ぬまで「どうして」って思うんだろうな、裏切った花岡を責めることもなく、ただただわからなくて

そして死ぬまで自分が作り上げた完璧な解答を捨てないんだろうな

あの地獄みたいな状況から、誰もが幸せになれる確率の高い完璧な解答だったから

『最愛』の「初めてでしたこれまでの日々間違ってないと思えたこと」刺さった、石神の人生ってここに集約されてる、福山すげえ

誰もが幸せになれる完璧な解答だったのに、誰も幸せになれなかった

完璧だったのに「どうして」って言うわな

これ以上ないものを差し出したのに「どうして」受け取ってくれないのって言うわな

 

最初から最後まで全てを壊したのが愛

愛、報われねえ

ダメ男引き寄せる花岡周辺の愛、娘のために犯罪を隠したい愛、恩人への愛

それぞれに濃度とか温度とか方向とか全然違う

石神は自分の愛を、自分が持つ能力の全てで表現したんだよね

でも、愛なんて論理的にわかるはずがないって映画の冒頭で答え出てた、愛っていうめちゃくちゃ強引で曖昧なものに論理とか合理的思考が負けた

結局石神の愛情を花岡はわからなくて、花岡が愛情だと思うものを石神がわからなかったからぶっ壊れた

 

さきちゃんは石神の愛情を多少なりとも理解してそうだから、母まで失って余計に辛いね

原作昔に読んで忘れたからわからんけど、映画のみさきちゃんは最後まで母の自首を反対してそう

でも私たちだけ幸せになるわけにはいかないって言葉に負けてしまったんだろうな

花岡の自首の理由は、殺人を犯した上に人に擦り付けたという完全なる罪悪感からで、それはみさきちゃんも抱えてたから

まあ、石神の愛情が1ミリでも伝わってたなら自首しないわな

罪悪感を抱えながらも幸せに生きるのがベストアンサーで、石神もそれを願ってた

罪悪感と現在進行形の自分の罪にずっと怯えて生きるのが嫌だったんだよね、花岡の天秤で石神がその程度の人間だったから

途中で、脅してくる奴が今度は石神さんになるだけじゃない!って激昂してたもんね

償いって罪を流すためにすることで、花岡は全て流してしまいたかった

人間として誠実かもしれんがなあ、ちゃんと石神に対して「ごめんなさい」とも言ってたし

しかし、太古の昔から「ごめんなさい」はお断りの言葉

石神失恋しちゃったんだねえ

初めての失恋して、幼子みたいな情緒の石神は泣きじゃくったんだね

 

湯川先生愛わかんないとか言っときながら、高い理解力持ってますね、隙のない男

このあと花岡が登場して、石神がすげえ傷つくのわかってて、それでも石神のためにできる限りの言葉を尽くしたんだね

石神と花岡の間には決定的なズレがあって、石神報われないのわかってたから

友人の、命をかけた恋が報われなかったことを、心から悲しむ湯川先生も相まって、クライマックス息ができないくらい泣いた

 

映画の冒頭、バーンってやって楽しそうだった福山かっこよかったです

 

※次は「真夏の方程式」見ます